マースク、1.6万TEUメタノール燃料船。アジア―欧州航路に投入へ
デンマーク海運最大手のマースクは7日、現在建造中のメタノール燃料に対応する大型コンテナ船のうち、第一船をアジア―欧州航路に就航させると発表した。本船の船型は1万6000TEU型で、韓国のHD現代重工業が建造。メタノールに対応した、デュアルフューエル(2元燃料)エンジンを搭載している。就航は来年2月を計画しており、MSCとのコンテナ船アライアンス「2M」で提供する「AE7/Condor」サービスに投入する。
マースクでは9月、同社として初となるメタノール燃料対応コンテナ船「LAURA MAERSK」(2100TEU型)が竣工した。2月のメタノール燃料対応船の就航はこれに続き2隻目となる。
新造船は来年1月末に造船所で命名される計画で、続く2隻の姉妹船についても来年前半に配船。年後半にもさらに4隻の引き渡しを受ける予定だという。
第1船を投入する「AE7/Condor」では中国、東南アジア、中東、欧州に寄港する。
マースクは2021年以降、グリーン燃料で運航できる新造船だけを発注する方針をとっている。このうち現在24隻のメタノール燃料対応船を発注。この内訳は1万6000TEU型が12隻、1万7000TEU型が6隻、9000TEU型が6隻となっている。
マースクのカールステン・キルダールCCO(最高商務責任者)は「世界最大級のトレードレーンであるアジア―欧州航路に、当社の大型メタノール燃料船を初めて投入することは、ネット・ゼロ達成に向けた画期的な出来事だ」とコメントしている。
引用至《日本海事報》2023年12月11日 デイリー版3面
https://www.jmd.co.jp/article.php?no=291938