エバーグリーン、欧州域内でXプレスと提携。メタノール燃料で環境負荷軽減
台湾船社エバーグリーンマリンと、シンガポールに本社を置くフィーダー輸送大手Xプレスフィーダーズは1日、Xプレスが欧州域内で運航するメタノール燃料対応二元燃料船でエバーグリーンのコンテナを輸送することについて、基本合意書(MOA)を締結したと発表した。代替燃料のメタノールを利用することで、欧州域内での環境負荷を軽減する。
両社は欧州初となる、グリーンメタノールを燃料とするフィーダーネットワークを構築していく考えだ。
Xプレスは2024年4―6月期から26年半ばにかけて、二元燃料船14隻の引き渡しを受ける予定で、これらを欧州・地中海エリアで運航する予定だ。温室効果ガス(GHG)排出量を、基準年(08年)比で35年までに20%削減、40年までに50%削減、50年までにネットゼロとするという目標に沿った船隊整備となる。
Xプレスはエバーグリーンとの提携に先立ち、蘭燃料供給企業OCIグローバルとグリーンメタノールの供給に関して契約を締結。廃棄物・残渣(ざんさ)物など有機物から生成される再生可能エネルギーで、欧州市場でのバイオ燃料を対象とした国際持続可能性カーボン認証(ISCC―EU)も取得しているという。
Xプレスのフランシス・ゴーCOO(最高執行責任者)は「われわれは二元燃料船運航の先駆者として、GHG排出削減目標達成へ必要な措置を講じていく。今後2社で連携し、港湾、燃料供給企業、物流会社、BCO(実荷主)などに対して、持続可能な輸送に参加するよう呼び掛けていく」とコメントした。
引用至《日本海事報》2024年02月07日 デイリー版3面