欧州・地中海・アジア主要港にて混雑深刻化 船舶待機時間は最長10日超
英国・フィナンシャル・タイムズや世界的物流調査によると、ロッテルダム、アントワープ、ハンブルク、ケープタウン、シンガポールなどの主要港湾で、船舶の平均待機時間が最大10日を超える深刻な混雑が継続している。調査会社 TRADLINX によれば、世界の主要ターミナルの96%以上で運用遅延が発生し、5月〜7月にかけて平均待機時間は過去比300%増となっている。
北欧から地中海、アジアまで複数地区で同時発生しており、特に ロッテルダムでは遅延が最大10日、ハンブルクでは6–8日程度報告され、その結果、一部船会社は航路の改編や寄港地のスキップを余儀なくされている。
混雑の主因としては、以下が挙げられる:
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夏季需要増加による貨物集中
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港湾スタッフ不足・機材運用遅延
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内陸輸送網のボトルネック(例:萊茵川低水位)
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中東情勢変化による航路変更・保険料上昇
業界関係者は、「代替港の確保、延着リスクを見越した納期調整、保険・賠償条件の明確化」が不可欠との見解を示している。