アルゼンチン全国で税関職員がストライキ 港湾コンテナに遅延発生 輸出入業者に注意喚起
【4月23日 ブエノスアイレス発】
国際的物流企業クーネ・アンド・ナーゲル(Kuehne+Nagel)は23日、自社ウェブサイトにて、アルゼンチンの税関職員による新たな全国規模のストライキ実施について警告を発した。税関職員を代表する労働組合は、今月29日および30日に追加のストライキを実施することを決定した。
これにより、アルゼンチン向けの出荷業務に遅延が生じる可能性が高まっており、関係者には十分な注意が呼びかけられている。ストライキは労働者の日の連休と重なるため、港湾でのコンテナの搬出および配送作業にさらなる遅れが発生すると予想されている。
ストライキは両日とも現地時間午前7時から午後7時まで実施され、全国の税関業務が影響を受ける見通しだ。クーネ・アンド・ナーゲルは、港湾ターミナルにおける通常の運営、特にコンテナの通関・引き渡し作業に深刻な影響が出ると見ている。
過去のストライキと同様、職員は勤務先に出勤するものの、一切の業務を行わない「就業拒否」形式が取られる。また、5月1日・2日の祝日とも重なっており、業務遅延が一層深刻化する可能性がある。
今年初め以降、アルゼンチンでは度重なる全国規模のストライキが発生しており、すでに数か月にわたり港湾機能に影響を及ぼしている。直近では4月10日、15日、16日にも同様の行動が取られており、現時点では解決に向けた合意の兆しは見えていない。