米中関税緩和で北米航路に出荷ラッシュ、運賃は3倍に急騰
米中両国が90日間の関税緩和措置を発表したことを受け、中国から北米への出荷が急増し、海運業界ではスペースの確保が困難な状況となっている。
業界関係者によれば、遠東から北米への航路では、コンテナスペースの需要が通常の3倍に達し、5月の予約はすでに満杯となっている。6月の予約については、価格提示なしでの受付となっており、運賃は通常の3倍、40フィートコンテナあたり1万ドルを超える水準に達している。
このような状況を受けて、主要な海運会社は北米航路への船舶の再配置を進めており、長榮海運は他の航路から大型船舶を北米航路に投入している。
一方、欧州の主要港では、労働力不足や内陸輸送の制約により、港湾の混雑が悪化しており、ドイツのブレーメン港では待機時間が77%増加している。このような港湾の混雑は、アジアや米国への影響も懸念されている。